おうちごはんが日常化し、いつもの料理にひと手間かけてみようと思う方々が増えてきました。いつも食べる料理の中で、毎日食べているものが、ご飯(白米)。ご飯を美味しく食べるために、電子ジャーではなく、土鍋や羽釜で炊くことが密かなブームになっています。土鍋と羽釜、どちらで炊いたほうが美味しく炊けるのでしょうか?
土鍋と羽釜の特長を見ていきたいと思います。
ちなみに炊き方、食べ方によって、毎回味が変わるので、ご飯は飽きないそうです。
■ご飯の美味しさとは?
そもそもご飯の美味しさは何で決まるのでしょうか?
美味しさの要素として、甘味や粘り・食感がありますが、それらは「でんぷん」と深い関係があるそうです。
管理栄養士・フードスタイリストの大槻万須美さんによると、
ご飯のおいしさの決め手である甘味や粘り・食感は、「でんぷん」と深い関係があります。
お米に含まれているでんぷんには「アミロペクチン」と「アミロース」と呼ばれる2種類があります。アミロペクチンには炊くと粘りを出す働きがあり、アミロースにはその働きがないため、アミロペクチンが多いほど粘りが強くなります。餅米はアミロペクチン約100%で、強い粘りが出るのはそのためです。普段私たちが食べているうるち米(ジャポニカ米)は、アミロペクチン80~85%、アミロース15~20%。一方、インドや東南アジアなどで食べられているインディカ米は、アミロペクチン70~75%、アミロース25~30%と、ジャポニカ米に比べてアミロペクチンが少ないため、粘り気が少なく、食感はパラパラとしています。
生米に含まれているでんぷんは硬くて水にも溶けにくい性質を持つ「βでんぷん」と呼ばれる状態のでんぷんで、体にも吸収されにくいのですが、水と一緒に加熱することで水分を吸って軟らかくなり、適度な粘り気が出ておいしく吸収も良い「αでんぷん」へと変化します。でんぷんはブドウ糖が鎖のようにつながった構造をしており、唾液にはこの鎖を切る働きがあります。ブドウ糖は甘い味がするため、ご飯をよくかんで食べることで、口の中でご飯が細かくかみ砕かれて混ぜ合わされ、でんぷんがどんどんブドウ糖になり、甘く感じるというわけです。
※JA北越後のコラムより抜粋
ということは、日本米でよく噛むことで、美味しいご飯が食べれそうです。
土鍋と羽釜の違いはどこにあるのでしょうか?ポイントは、食感です。
土鍋は、熱伝導率が悪く、温まりにくく冷めにくいという性質があります。そのため、炊き上がるまでに時間がかかり、底面と上部のお米で炊きムラができるというデメリットがあります。均一に熱が伝わらないので、炊きムラは起こり、比較的柔らかいご飯になります。ただ、冷めにくいので一度温まれば、余熱によって余分な水分を飛ばしてくれ、ふっくらしたご飯に炊き上がります。
羽釜は、鉄やアルミで出来ているため、熱伝導率が良く、温まりやすく冷めやすいという性質があります。そのため、短時間で炊き上がり、釜全体に熱が伝わるのでお米が均一に加熱され、炊きムラが起こりません。羽釜の形状による激しい熱対流が米を踊らせて、均一に加熱されるという点もあります。均一に加熱されるため、シャキッとした歯ごたえがあるご飯になります。
土鍋は、柔らかめのご飯になり、羽釜は歯ごたえのあるご飯になります。
どちらも美味しく炊き上がりますので、食感の違いで柔らかめのご飯が好きか、固めのご飯が好きかで、土鍋か羽釜を選ばれるのが良いかと思います。
■お手入れのしやすさ
お手入れのしやすさで言うと、羽釜のほうに軍配があがります。
土鍋は、フッ素加工が出来ないため、どうしても焦げが付くと落とすのに、一苦労します。
その点、羽釜はフッ素加工が出来るのでフッ素加工してある羽釜はお手入れが簡単です。
ちなみに、吹きこぼれが気になる人は、蓋の上から重石を載せると、吹きこぼれを防ぐことができます。
重石が上から圧力をかけた感じになりますので、圧力鍋の要領でより美味しくご飯を炊くことができます。
■まとめ
性質 | 特長 | デメリット | |
---|---|---|---|
土鍋 |
・熱伝導率が悪い(温まりにくく、冷めにくい)。 |
・保温性が高いので、お米にじっくり熱を伝わり、うまみが出てくる。 |
・均一に火が通らないので、炊きムラができる。 |
羽釜 |
・熱伝導率が良い(温まりやすく、冷めにくい) |
・お釜全体で均一に加熱されるため、つぶつぶ感のあるお米になる。 |
・鉄製だと、重い |
■砺波商店の羽釜 ごはん鍋
弊社のごはん鍋は、一般的な羽釜のデメリットになっている点を解消しています。
- アルミ製なので、軽い
- IH対応
- フッ素加工が施されているので、汚れが落としやすい
陶器では演出できない金属特有の光沢感のある色見で、弊社が特許を取っている「黒アメ釉」風の塗装が好評を得ております。
また、他に織部や赤楽の色見もございますので、ぜひご覧ください。
具体的な炊き方については、以下をご覧ください。
https://www.tonami-tkm.co.jp/column/2866/